2025年10月4日土曜日

フェデラルファンド金利とレポ金利

共通点

  • いずれも短期金融市場での資金調達コストを示す金利
  • 金融政策や市場の流動性状況を把握する重要な指標

💰 FF金利(フェデラルファンド金利)

  • 定義米国の銀行間で、無担保で翌日物の資金を融通する際の金利
  • 政策金利FRBがFOMCで誘導目標レンジを設定し、米金融政策の中心的な指標
  • 日本の対応指標無担保コール翌日物レート
  • 特徴無担保取引のため、信用リスクを反映しやすい

📜 レポ金利

  • 定義:債券を担保に資金を貸し借りする「レポ取引」で適用される金利
  • 取引形態
    • ・「売り手」=資金を調達するため一時的に債券を売却
    • ・「買い手」=資金を貸し出す代わりに債券を担保として受け取る
    • ・後日、元本+金利で買い戻す契約(リバース取引とセット)
  • 特徴:担保付きのため信用リスクは低く、通常はFF金利より安定
  • 計算要素:資金貸付金利 − 債券の品貸料(債券貸借料)
  • 日本の位置づけ:無担保コール翌日物と並び、代表的な短期金利

📉 レポ金利の低下(2025年1月の事例)

  • 背景:日銀の国債大量保有で債券需給が逼迫
  • 結果:債券の品貸料が上昇 → レポ金利は低下
  • 意味:金利引き上げ局面でも、需給ひっ迫が短期市場に異例のゆがみを生じることがある

ポイント

  • FF金利=政策的に誘導される「無担保の短期金利」
  • レポ金利=市場需給に左右されやすい「担保付き短期金利」
  • 両者の乖離は、金融政策の効果や市場の歪みを把握する上で注目される

0 件のコメント:

コメントを投稿

日銀のETF購入と売却

  📉 購入開始と目的(2010年〜) 開始時期 :2010年、金融緩和策の一環としてETF・REITの買い入れを開始。 目的 :株式市場を通じて 資産効果を高め、デフレ脱却を促す ため。 政策の特徴 :中央銀行がリスク資産(株式市場関連商品)を買うという 異...