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実質金利とは、名目上の金利から物価上昇率(インフレ率)を差し引いた金利である
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お金を「預ける・借りる」ことで、実際にどれだけ購買力が増減するかを示す指標である
名目金利との違い
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名目金利
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表面上の金利
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預金金利、貸出金利、国債利回りなどとして表示される金利
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実質金利
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名目金利 − インフレ率
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実際の資産価値の増減を反映する金利
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実質金利の基本的な計算イメージ
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名目金利:2%
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インフレ率:3%
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実質金利:▲1%
→ 金利は付いているが、物価上昇に追いつかず、実質的には資産価値が目減りしている状態
実質金利が重要視される理由
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金融政策の「引き締め」「緩和」を判断する基準になる
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景気や投資行動に直接影響を与える
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名目金利だけでは金融環境の実態が分からないため
実質金利と景気の関係
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実質金利が高い状態
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借入コストが重い
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設備投資や消費が抑制されやすい
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景気を冷やす方向に働く
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実質金利が低い(またはマイナス)状態
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借入の実質負担が軽い
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投資や消費が活発化しやすい
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景気を下支え・刺激する効果
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実質金利と金融政策
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中央銀行は名目金利を操作するが、最終的に経済に効くのは実質金利
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インフレ率が高い局面では、利上げをしても実質金利がマイナスのままになることがある
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「利上げしているのに金融環境は緩和的」と言われる背景には、実質金利の低さがある
実質金利と中立金利の関係
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中立金利は、実質金利ベースで考えられる概念
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実質金利が中立金利を下回る
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金融緩和的
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実質金利が中立金利を上回る
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金融引き締め的
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実質金利と資産価格
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株式
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実質金利が低いほど、株式の相対的な魅力が高まりやすい
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債券
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実質金利が上昇すると、既存債券価格は下落しやすい
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為替
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実質金利の高低は、通貨の魅力度に影響を与える
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実質金利を見る際の注意点
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インフレ率は「現在」だけでなく「予想インフレ率」が重視される
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実質金利は直接観測できず、推計値で議論されることが多い
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国や地域によって、同じ名目金利でも実質金利は大きく異なる
まとめとして押さえておくポイント
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実質金利は「お金の本当の値段」を示す指標
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金利・インフレ・景気・株価・為替をつなぐ中心的な概念
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金融政策を理解するうえで欠かせない基礎用語