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株式の益回り(E/P)から長期金利(代表的には10年国債利回り)を引いた値
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株式と債券の「投資妙味」の差を数値化したもの
◆ 計算式
イールドスプレッド = 株式の益回り(1株利益 ÷ 株価)- 長期金利(例:10年物国債利回り)
解釈の基本
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イールドスプレッドが大きい(プラスが大きい)
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株式の方がリターンが大きい=株が割安
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リスクを取ってでも株を買う価値がある水準
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イールドスプレッドが小さい or マイナス
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債券のほうが相対的に有利=株が割高
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株に投資するリターンが少なく、リスクに見合わないとされる
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◆ 実例・過去の動向
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1990年代末のITバブル期:株価高騰で益回りが低下 → スプレッド縮小(割高感)
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2008〜09年の金融危機後:株価急落&金利低下 → スプレッド拡大(割安感)
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2024年6月〜2025年3月:S&P500で益回り低下+金利上昇 → スプレッドが過去最低水準に接近(=割高の警戒感)
◆ 活用のポイントと注意点
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市場の割高・割安を相対的に評価できる便利な指標
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ただし「金利・株価・業績見通し」すべての影響を受けるため、単独での判断は危険
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他の指標(PER、PBR、企業業績、景気循環)と組み合わせて総合的に分析することが大切