- 正式名称:International Financial Reporting Standards(国際財務報告基準)
- 通称:IFRS(アイエフアールエス)※「アイファース」と読むこともある
- 策定機関:国際会計基準審議会(IASB)
- 適用範囲:EUでは2005年から上場企業に義務化、現在は140か国以上で採用・義務付け
- 目的:国際的に統一された会計ルールにより、企業の財務情報を比較・分析しやすくすること
日本基準との主な違い
-
のれんの処理方法が異なる
-
日本基準:定期的に償却(例:20年以内など)
-
IFRS:償却せず、減損が発生した場合のみ損失計上
-
-
原則主義 vs. ルール主義
-
IFRSは「原則主義(原理に基づく柔軟な判断)」
-
日本基準は「ルール主義(詳細な規定に基づく判断)」
-
-
開示の透明性
-
IFRSはセグメント情報や公正価値評価をより重視
-
IFRS導入のメリット
-
比較可能性の向上:世界共通の基準で作成されるため、海外企業との比較が容易
-
資本コストの低減:投資家の信頼性向上により、資金調達コストを抑制
-
グローバル経営の効率化:海外子会社の決算統一、外国人投資家への説明負担軽減
-
国際競争力の強化:上場や資金調達の際、海外基準への適応が評価される
日本での導入状況
-
導入企業数:
-
2024年6月末:上場企業約272社(全体の1割未満)
-
2025年9月末:約300社に拡大
-
-
影響度:
-
採用企業の時価総額は全市場の約5割に達する
-
導入済み・導入予定・検討中を含めると市場の過半数を超える
-
-
背景要因:
-
海外投資家への説明容易化
-
海外子会社の決算統一
-
政府の成長戦略(アベノミクス「日本再興戦略」)による後押し
-
今後の動向
-
2027年度から損益計算書ルール刷新予定
-
営業利益の定義・算定方法を統一
-
企業間の収益性比較がより明確に
-
-
普及の見通し
-
IFRS採用企業は今後も増加見込み
-
プライム市場での義務化を求める議論も浮上
-
-
意義
-
IFRSは今後、日本市場における「国際的な信頼性確保の鍵」となる
-
まとめ
- IFRSは、国際的な会計の共通言語として機能しており、企業の透明性と投資家の信頼を高める。
- 日本でもグローバル企業を中心に採用が進み、市場の約半分を占めるまでに拡大。
- 今後は制度整備と開示の高度化が進み、企業会計の国際統一化がさらに進展するとみられる。
0 件のコメント:
コメントを投稿