2025年9月5日金曜日

為替デリバティブとは

 為替デリバティブは「通貨の値動きを先に契約して扱う金融商品」で、企業はリスク回避、投資家は利益追求に使う。

  • 為替(外国為替)…円やドル、ユーロなど、異なる通貨を交換する取引

  • デリバティブ(金融派生商品)…株や為替、金利などの元になる資産(原資産)から派生した取引

つまり通貨の値動きに連動した金融取引のことで、為替を「先に決めて売買する約束」や「リスクを避けるための保険」「利益を狙う投資商品」として利用できる。


主な種類

  1. 為替先物(フォワード)

    • 将来のある日に「○ドル=×円で取引する」と事前に約束する取引

    • 企業が輸出入代金を受け取る時の為替リスク回避(ヘッジ)に使う

  2. 為替オプション

    • 将来、一定の為替レートで通貨を「買う権利」や「売る権利」を売買する

    • 例:1ドル=150円で買う権利を持っていれば、実際の相場が160円でも150円で買える

  3. 通貨スワップ

    • 2つの通貨を「一定期間交換して、後で元に戻す」取引

    • 企業や金融機関が資金調達やリスク管理に利用


使い方の例

  • 企業のリスク回避

    • 輸出企業:将来ドルで売上を受け取る → 円高で利益が減らないよう為替先物でレートを固定

    • 輸入企業:将来ドルで支払いをする → 円安でコストが増えないようにヘッジ

  • 投資家の利益追求

    • 為替オプションを使って、大きなレバレッジを効かせた投資も可能

    • ただしリスクも大きい


メリットと注意点

✅ メリット

  • 為替リスクを回避できる

  • 将来の収益やコストを安定させやすい

  • 相場観を活かして投資できる

⚠️ 注意点

  • 損失が膨らむリスクがある(特にオプション・スワップは複雑)

  • 契約内容が難しく、仕組みを理解しないと危険

  • 個人投資家よりも企業・金融機関が主に利用



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