為替デリバティブは「通貨の値動きを先に契約して扱う金融商品」で、企業はリスク回避、投資家は利益追求に使う。
為替(外国為替)…円やドル、ユーロなど、異なる通貨を交換する取引
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デリバティブ(金融派生商品)…株や為替、金利などの元になる資産(原資産)から派生した取引
つまり通貨の値動きに連動した金融取引のことで、為替を「先に決めて売買する約束」や「リスクを避けるための保険」「利益を狙う投資商品」として利用できる。
主な種類
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為替先物(フォワード)
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将来のある日に「○ドル=×円で取引する」と事前に約束する取引
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企業が輸出入代金を受け取る時の為替リスク回避(ヘッジ)に使う
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為替オプション
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将来、一定の為替レートで通貨を「買う権利」や「売る権利」を売買する
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例:1ドル=150円で買う権利を持っていれば、実際の相場が160円でも150円で買える
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通貨スワップ
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2つの通貨を「一定期間交換して、後で元に戻す」取引
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企業や金融機関が資金調達やリスク管理に利用
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使い方の例
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企業のリスク回避
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輸出企業:将来ドルで売上を受け取る → 円高で利益が減らないよう為替先物でレートを固定
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輸入企業:将来ドルで支払いをする → 円安でコストが増えないようにヘッジ
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投資家の利益追求
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為替オプションを使って、大きなレバレッジを効かせた投資も可能
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ただしリスクも大きい
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メリットと注意点
✅ メリット
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為替リスクを回避できる
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将来の収益やコストを安定させやすい
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相場観を活かして投資できる
⚠️ 注意点
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損失が膨らむリスクがある(特にオプション・スワップは複雑)
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契約内容が難しく、仕組みを理解しないと危険
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個人投資家よりも企業・金融機関が主に利用
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