景気循環(景気サイクル)と金融政策、株価の関係をシンプルに整理すると以下のようになる。
1. 景気拡大局面
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特徴
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生産・消費・投資が活発
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雇用改善・企業収益が増加
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インフレ圧力が強まる
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金融政策
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中央銀行は「利上げ」や「金融引き締め」を行い、過熱を抑制
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株価
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企業利益の増加で株価は上昇基調
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ただし金利上昇が進むと、株価の頭打ち要因になる
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2. 景気後退局面
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特徴
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消費や投資が減少
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雇用悪化・企業収益が低下
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デフレ圧力が強まる
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金融政策
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中央銀行は「利下げ」や「金融緩和」で景気を下支え
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株価
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業績悪化を先取りして株価は下落
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しかし利下げ期待が出ると「金融相場」として反発しやすい
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3. 景気回復局面
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特徴
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在庫調整が進み、生産・投資が持ち直す
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雇用・所得も徐々に改善
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金融政策
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低金利が続き、緩和姿勢を維持
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株価
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将来の収益改善を先取りして上昇
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株価は実体経済より先に回復を示すことが多い
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4. 景気後期(過熱)局面
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特徴
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需要が供給を上回り、インフレ加速
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設備投資や雇用がピークに達する
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金融政策
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利上げ加速、金融引き締め強化
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株価
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当初は好決算で株価上昇を維持
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しかし「金利上昇 → 割引率上昇」で株価が天井を打ちやすい
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まとめ
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景気 → 金融政策 → 株価 は密接に連動する。
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株価は「実体経済の数カ月〜1年先」を先取りする傾向がある。
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一般的には、
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利下げ → 株価上昇(金融相場)
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景気回復 → 株価上昇(業績相場)
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利上げ → 株価頭打ち
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景気悪化 → 株価下落
という循環が繰り返される。
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